『発酵文化人類学』を読んで感じる世の中の愛しさ

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甲州ワインに導かれるままにたどり着いた『発酵文化人類学』を読んだので、感想を書こうと思います。

お立ち寄りくださった親愛なるみなさま、こんにちは、Emi(@holopopoJP)です。

ということで、甲州ワインで乾杯するスペシャルな食事会にお申込みをして、出版記念なわけだからその本を読まないわけにはいかないので、すぐにAmazonで注文をしたわけです。

あふれ出る愛情と親近感

最初から最後までずーっと、微生物に対する愛しい我が子が大好きでしかたないお父さんのような目線を感じました。

ともすると親バカになりかねない愛情だけれど、でもきっとそれと同じくらい読み手にも愛情を注いで書いたんだろうなあという親近感にもあふれているの。

どうやったらうまく伝わるかな?って考えてくれたのがわかる文章で、「はい、伝わってます。わかりやすいっす」って伝えたくなりました。

その表現方法もね、「初夏、華金、新橋のガード下」だったり、タモさんが出てきたり、『スラムダンク』、『ROOKIES』、『キャプテン翼』などの漫画を使ったり、ジョン・レノンとイマジンでラブ&ピースだったり、FCバルセロナの個々人でなくチームとしての強さに例えたり、インターネットの世界と比較してみたり、ファッションや音楽に代弁させたり、誰でもどこかしら心をつかまれるだろうなってフックがたくさん用意されているの。

そして、そこには『吾輩は猫である』的なユーモアが含まれているのであるよ。(ヒラクさんの文章のマネ)

わたしは終始、ほほえましい気持ちで読んでいました。

発酵と文化人類学的アプローチ

文化人類学的アプローチで物語を進める作品っていくつか見たことがあります。

どちらもおもしろいです。ゴシップガールとか好きな人はハマると思う。

文化人類学的アプローチはそれ自体でおもしろいと思うんだけれど、それにしても発酵とこのアプローチは完璧な相性だなと思った。

「神話的思考の本性は、雑多な要素からなり、かつたくさんあるといってもやはり限度のある材料を用いて自分の考えを表現することである」

2章の「風土と菌のブリコラージュ」、3章の「制限から生まれる多様性」で語られている通り、限られた環境によって、だからこそその土地ごとに文化が生まれるという論理に、完全に発酵があてはまっているんだもの。

ヒラクさんのこれまでの経歴から、spontaneousに発酵と文化人類学が結びついたようにみえるけれど、これは必然だったんだなあとロマンチックに思いを馳せました。

お酒についてもね、どの文化でもわりと神聖視されているけれどどうして?っていつも疑問に思っていたのだけど、その根底に流れる文脈を「発酵」という観点から語ってくれていて、とてもすっきりしました。

本の中で紹介されている『酒の科学』という本も買ってしまったよ。

ふふふ。

おまけ

わたしは本を読むときはカバーをはずして読むのだけど、そうしたら、とてもすてきな遊び心を発見してしまった。

本の中でも出てくる、「発酵する、ゆえに我あり」というフレーズがフランス語で刻まれているのです。

もしかしたら見つけたのわたしだけなんじゃないかな!というワクワク心をかきたてるその演出にキュンとしてしまった。

いろんなところに微生物への愛情を感じるこの本を読んで、前よりも世の中が愛おしく思えてきました(だって、そこかしこに微生物が飛び回っているんでしょう?)。

ヒラクさんからの気前のよい贈り物を受け取ったので、わたしもヒラクさんのように、発酵菌のように、となりの誰かに気前のよい贈り物をしていこう。

それでは、今日という日がみなさまにとってすてきな1日でありますように。

かしこ。

出版記念イベントのスペシャルなお食事会に行ってきた模様はこちらからどうぞ。

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